ラブドールの値段を調べていると、中古という選択肢が目に入る瞬間がある。新品の半額以下も珍しくないから、「アリかもしれない」と思う気持ちはよく分かる。10万円超の買い物で、数万円の差は大きい。
タクです。ラブドール歴6年、乗り換え含めて3体目。結論を先に言うと、俺は中古を選ばないし、人にも勧めない。ただ「やめとけ」だけ言って終わるのは不誠実なので、この記事では中古の安さの正体を分解して、それでも予算が苦しい人の現実的な代わりの選択肢まで書く。
中古が安い理由。値引きされているのは「分からなさ」だ
中古の値段が安いのは、善意のディスカウントではない。買い手に分からないものが多いほど、値段は下がる。ラブドールの中古で分からないものは3つある。
- ①衛生の履歴。前の所有者がどう使い、どう洗い、どう保管したかは検証のしようがない。しかもTPEやシリコンは多孔質・密着素材で、表面を拭いても素材の奥までは消毒できない。服や家電の中古とは根本的に事情が違う
- ②素材の消耗度。TPEは経年でオイルブリード・硬化・裂けが進む素材だ(素材の記事で書いた通り)。外見がきれいでも、関節の骨格が緩んでいたり、肌の奥で劣化が進んでいたりする。残り寿命が読めない
- ③出所。個人間売買では、写真の個体が届く保証も、トラブル時の窓口もない。俺は新品ですら「写真と別物」を食らって20万を失った人間だ(後悔の記事)。中古の個人間はその上位互換のリスクがある
つまり中古の割引額は、この3つの「分からなさ」の値段だ。それを引き受けられるかどうかが判断基準で、俺は引き受けられない。特に①は、金額の問題ではなく気持ちの問題として、所有している間ずっとついて回る。
専門店の中古なら大丈夫か
中古販売・買取の専門店も存在していて、個人間よりはまともだ。検品・クリーニングを謳う店もある。それでも俺の答えは変わらない。クリーニングで解決するのは見た目の問題で、素材の奥の衛生と消耗度は店にも分からないからだ。この価格帯で「分からなさ」を抱えて妥協するくらいなら、同じ予算で買える新品の方が合理的だと思う。
予算が理由なら、中古より先に見るべき選択肢が2つある
- ①新品の下位帯・小さいサイズ。フルサイズの中古を10万で買うより、新品の100〜130cm帯やセール品を同じ予算で買う方が、衛生も保証も寿命も全部ついてくる。予算の配分は予算別の記事で整理した
- ②トルソー型で確かめる。「ドールのある生活が自分に合うか」を数万円で確認できる中間ステップがある。トルソー型の記事で書いた通り、確信がない段階の出費を抑える手段としては中古よりずっと筋がいい
どちらを選ぶにしても、新品を正規店で。俺が普段から使っている店の調査はYourdollの評判記事にまとめてある。
よくある質問
未使用品・展示品の中古ならアリですか。
「未使用」の証明が構造的に不可能なのが中古の弱点だ。本当に未使用なら惜しいが、それを確かめる手段がない以上、俺は判断を変えない。
逆に、自分のドールを手放すときは中古買取に出せますか。
買取店・引き取りサービスは存在する。売る側としては供養・処分の手間が省ける現実的な選択肢だ。買う側と売る側でリスクの構造が違うので、そこは分けて考えていい。
シリコン製なら中古でも劣化リスクは小さいですか。
素材の耐久ではTPEよりましだが、衛生の履歴が分からない問題と出所の問題はシリコンでも消えない。3つのリスクのうち1つが軽くなるだけだ。
中古で失敗した場合、返品はできますか。
個人間売買は原則ノーリターン。専門店も中古品の性質上、返品条件は新品よりずっと厳しいのが普通だ。買う前に条件を確認する以外の防御はない。
まとめ。安さの正体を見てから決める
中古の安さは「分からなさ」の値段だ。衛生の履歴・素材の消耗・出所。この3つを引き受けられる人だけが選んでいい選択肢で、少なくとも肌に触れ続けるこの買い物で、俺は引き受けない。予算が理由なら、新品の下位帯かトルソー型。回り道に見えて、そっちの方がまっすぐだ。
